小鹿田焼は飛びカンナの模様が有名ですが、これは「流し掛け」デザインです。
壺シリーズで一番小さい1号サイズ。
本来はうるか(鮎の内臓の塩漬け)を入れる壺らしいのですが、私は梅干し入れに使っています。
小さいけれど、中サイズの梅干しが10粒は入るのでちょうど良い大きさなのです。
日本民藝館のショップでパッと目を引く色合いと可愛らしい形に心をとらわれました。
そして最後の一押し、リーズナブルな価格が購入の決め手。
約2,000円。
同じショップに並ぶ他の商品と比較して全くお安かった。
これが柳宗悦さんが説く民藝品の特性のひとつ、廉価性だよなぁなんて思いました。
やはり日常的に使うものですからね、あまりお高いと怖くて使えません苦笑
山間を車で登って辿り着いた、とても小さな集落でした。
聞けば窯元は10軒で弟子を取らず、基本は一子相伝、家族経営とのことでした。
でもそれで腹落ちしたというか、その集落から醸し出る雰囲気は慎ましいと表現しましょうか、ひっそり粛々と作陶している感じでした。
作品に個人銘を入れないことも、その雰囲気を説明する特徴と言えそうです。
この物価高なご時世に廉価性を保つことはきっと大変な努力が必要でしょう。
私は小鹿田焼ファンとして少しでも還元されるよう、これからも購入していきたいし、もちろん大切に使っていきたいなとも思います。