NHK朝ドラ『あんぱん』。
戦後編になってからは時の流れが早くなった様な気がします。
まぁ、それもそのはず。来月には物語は終わるので、佳境といったところですよね。
ところで、戦争編で嵩の戦地での様子がドラマのメインになった頃から『あんぱん』はのぶちゃんが主人公であったことを時々忘れてしまうようになった気がします。
戦後編も結局は嵩が漫画家として大成する過程ですし、しかもその最終地点は「アンパンマン」という国民的アニメになるのでしょうから、必然的に嵩が話のメインになるきらいが拭えないですよね。
主人公であるのぶちゃんの影が薄い。
でもそれはきっと嵩のせいではなく、のぶちゃんが嵩のことを「嵩さん」と呼ぶようになった時点から彼女らしさが消えてしまったからの様な気がします。

私が思う「彼女らしさ」とは「女子も大志を抱け」という父からの言葉を信じて、女性の地位が低い時代の中でも「自分も何かを成し遂げよう」と自分の足で歩む覚悟を持っていた彼女です。
でも、嵩と結婚してからは彼女の人生の主語が彼女ではなくなった。
夢を叶えようとする夫を支える妻になろうとした。
戦後になって家制度は廃止されたものの「夫を立てる」という昔の慣習に無意識に縛られているのではないか。
「嵩さん」という呼び方はそんな彼女の意識・無意識が結集した言葉のように私には感じられました。
そしてこれは想像ネタバレですが、のぶちゃんは嵩よりも先に亡くなってしまうのでしょう。
このまま「嵩」と呼び捨てしていた「はちきん」のぶちゃんではないまま、終わってしまうのは切なすぎる・・・。
のぶちゃんが弾けるような笑顔で生き生きと、自分が主語の人生に軌道修正した様子が見れたら良いな、と思います。
残り1.5ヶ月。
涙は必至でしょうが、のぶちゃんの嵩の心からの笑顔が見れますように。