『装いの翼』という企画展に洋裁好きの私は興味を持ち、ちひろ美術館に行ってきました。

洋裁が得意だったいわさきちひろを中心とし、彼女より少し若いけれど10・20代といった一番おしゃれに興味を持ち始める時に戦争で叶わなかった詩人・茨木のり子と文化服装学院卒の岡上淑子を「装い」という視点で紹介する内容。
私はちひろさんの画風は好きではないし(ゴメンナサイ)、他のお二人も知らない。
ただ、戦争前後を生きてきた女性にとっての装いがどのようなものだったのか?
私の関心はその一点でした。
ひっそりとした住宅街にある美術館。
外壁のくすんだ赤色が紅葉の色と調和する良い時期でした。



正直、展示内容は「装い」という視点では物足りなさがありましたが、茨木のり子さんを知れただけでも私にとっては大収穫でした。
彼女の考え方、生き方、そしてもちろん作品(詩)。
『わたしが一番きれいだったとき』に代表される初期のものも良いのですが、私は『倚りかからず』や『自分の感受性くらい』といった旦那さんを亡くされた後に書かれた作品に強く惹かれました。
寂しさで押しつぶされそうな自身を鼓舞するかのように、自らに厳しい言葉を投げかけ、自分の足で立って生きていく、そんな姿勢に励まされる思いがしました。
・・・
と思えば『泉』にあるように、一人で強く生きていても旦那さんに会いたいと思う気持ちが溢れ出ている作品もある。
彼女の凛とした強さに触れた後にこの詩を読んだので、思わず涙がこぼれました。
真面目で、理知的、愛情深い。すごく魅力的な方。
もっと彼女の作品や生い立ちを知りたくなりました。
そんな良い出会いに巡りあえた興奮を冷ますかのよう、絵本カフェで休憩。

昔、これも偶然に展覧会に行き、鴨居玲さんを知った時の興奮が再来したかのようでした。
心の栄養がしっかりと補給され、家路につきました。
良い一日でした^^